乳がん、カミングアウトできる?
これ、勇気と覚悟が要ると思います。
こんにちは。
おりょー♪ でございます。
実際のところ、私も、ただ「癌」とだけ伝えて、更に「どこなの?」となったら話すというパターンが多いです。乳癌だと打ち明けた時、相手の視線が「あれ?今、胸の辺りに泳いだ?」という体験をした事があります。もちろん悪気はなく、ただ驚きのあまり、本当にうっかり見てしまったんですね。(正直者です)
やはり乳癌というのは、そういう癌なのです。見た目にも分かるかもしれないし、つい「え、この人が?」と二度見してしまう様な病気。
お友達の中では、まだ人に言えないという話や、温泉に入れなくなったという話も聞きます。私もそうですが、傷の場所によっては今までの服が着られなくなる事もあります。
女性にとって、とても屈辱的で、とても受け入れ難いのですよ。乳房を失うなんて考えるだけで哀しくなりますね。女性だけでなく、男性にとっても、なんだか夢を奪われる様な想いかもしれませんし、もし配偶者や恋人だったら、やはり苦悩するかもしれません。
今は乳房再建という技術もありますが、身体を傷つける事には変わりないし、どんなに優れた技術でも、代替品で補えるものではありません。
一方で〈命と引き換え〉なのだから、と言われてしまうと、それはそれでまた哀しい。頭では了解しても、喪失感と折り合いがつかなくなり、精神的に落ち込んだりします。立ち直るまでに時間もかかりますね。
つくづく「繊細で複雑で残酷な病気だわ〜」と溜息が出ます。
私は、よく「強いね」と言われますが、それは癌サバイバーである事に加え、きっと乳癌サバイバーとしても「強い女性だね」と言ってくれているのかな、と感じたりするのですよ。
という訳で、こうして私が自分の事を赤裸々に、ここに綴るには、それなりに相当の勇気と覚悟、そして時間がかかったと想像して頂けると嬉しいです。
深く深ーく考えました。
ここまで私がこの病気をこじらせてしまったのは、きっと人生で強烈に学びたい事があって、その学びに必要なプロセスだったからなのだと、そんな風に思える様になりました。
そして、今、確かなのは、たったひとつのストーリーに過ぎませんが、日々ここに綴る事で「この体験をシェアしたい!」という想いです。
「この人に比べれば、私はまだ大丈夫!」
「これ悲劇だわ〜私セーフだわ〜」
「やっぱり気をつけなくちゃ」
「私と同じ人がいた!安心したわ」
「なんだ、割と大丈夫なんだ」
「(本人は)こんな風に感じるものなんだ〜」
などなど、ここから様々に何かしら感じて頂ければ、それが幸いなのです。
今の私?
お陰様で、愛おしいひとり娘も母乳で育てる事ができのだし、大切な夫も居るからフェロモンを使う必要もないし、これから先も他人様に裸体を見せる機会などないし、「これで良し!」となんとか折り合いがつきましたよ!
「どーでもいい、生きる!」
この価値観がブレなければ大丈夫。
そして、私の様な乳癌サバイバーの方々が笑顔で毎日を暮らし、
堂々と温泉に入れる優しい社会の実現を夢見ています。
今日も読んで下さり有難うございます。